少女「鏡よ、鏡、この世で一番美しいのは誰?
鏡「それはあなたに決まってるじゃないですか!」
その瞬間、鏡の中から腕らしい物がたくさん飛び出して、少女の体を掴みました。
少女「なにっ!?いやーーー!!」突然の出来事で驚く少女。
ズルズルズルズルズルズル・・・・、少女の体が、鏡に飲み込まれてゆきます。
少女「いやーー!!あ・・ああぁ・・」
少女の悲鳴だけが部屋に響き、少女は、鏡に飲み込まれて消えてしまいました。
鏡「ぼくは、あなたを一目見た瞬間、あなたに恋をしましたよ!!
これから、ずっと一緒にぼくと、いつまでもぼくだけのあなた・・ふふふ・・」

また一人、鏡の前に少女が現れました。
少女「鏡よ、鏡、この世で一番美しいのは誰?」
鏡「それは・・・・・・」
「ぱーーーーん!!!」少女の体が一瞬にして、膨れ上がり破裂しました。
あたり一面に、血飛沫が飛び散り、跡形も無く消えた少女。
鏡「あなたは、ぼくの好みの女性ではない!!醜い!汚い!
ぼくに寄ってくるな!!」
部屋には鏡のすすり泣く音が響きました・・・。

扉の前にはこのような注意書きがありました。
「男性の方は入らないで下さい。女性だけが入れます。
必ずお一人でお入りください。
そして、鏡に向かってこの言葉を告げてください。
(鏡よ、鏡この世で一番美しいのは誰?)
さすれば、あなたを極楽の桃源郷へといざないましょう」
「ぎ〜〜〜〜・・」重い扉を開けると、生臭いなんとも言えない嫌な匂いが
しました。
「これが天国へ通じる鏡・・・。」
鏡の前に立った少女、「鏡よ、鏡、この世で一番美しいのは誰?」

鏡「それは・・・・・。」

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