目が開いたんです!!急に!!

心臓が飛び出るかと思いました!!まだ生きてたんです!!

そして僕をものすごい目で見つめるんです。ものすごく大きな目で、

その後の事はよく覚えてません、泣きながら公園を出た事だけは覚えています。

和男君?覚えてません、女の人の目が怖くて夢中で逃げたから…

ごめんなさい・・話がいつのまにか変わってたね、由紀ちゃんの事話すのにね、

由紀ちゃんはすっごく優しいんです。

僕が消しゴム忘れた時、由紀ちゃんの大事な大事な消しゴムをちぎって

「はいっ」ってくれたんです。

ペンギンの形した消しゴムだよ。僕に頭のほうをくれたんだ〜、

その消しゴムは今でも持ってるよ。だってつかうのもったいないもん。

それからかな〜由紀ちゃんを意識するようになったのは・・・

だってそうでしょ?

ペンギンの頭の部分を僕にくれたってゆう事は僕に気があるって証拠だと思うんです。

どうしてそう思うのって・・・頭には脳みそが詰まってるでしょ、

その脳みその部分を僕にくれるってゆう事は僕に気がある証拠じゃないですか。

うん、そうだよ。ずっと同じクラス、中学一年の時から3年生の今までずっと一緒。

消しゴムをもらったのは中学一年生の時の4月18日水曜日、2時間目の理科の授業の時、

丁度、香寺先生が「せきつい動物の種類について」話してた時だったと思います。

「由紀をあの幽霊屋敷に監禁しよう」

ある日和男君がこう言いました。

幽霊屋敷ってゆうのは近所にある今は誰も住んでいないボロ屋敷の事です。

「監禁って何?」

「純はホント何にも知らねーな〜 

監禁は監禁だよ、由紀を捕まえて俺たち二人で育てるんだよ」


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